2014年10月20日月曜日

CD応用演習2014#04

こんばんは,たろぐです.

久しぶりのフルタイム授業でしたね.シャッフルディスカッションで自分たちのグループのアイデアを発表し,ほかのグループの発表を聞いて得るもの考えることはたくさんあったと思います.


いくつかのグループには直接アドバイスとしてコメントしましたが,皆さんのコンテンツ案について,僕が気をつけて欲しいポイントを追記の方に紹介します.


  • コンテンツで学んで欲しいこととコンテンツのインタラクション部分やユーザが操作する箇所が意味的に離れてしまっている
例えば,マグマの性質と火山の形成・形状的特徴の関連について学んでもらうコンテンツを考えるとして,子どもたちに粘土で山をこねて作ってもらう.この場合,マグマの性質云々を飛ばして最初から山が形成されますよね.そうすると,マグマの性質からの因果関係への実感が途端に薄れてしまう.さらに,身体的な記憶は印象として強く残るので,粘土をこねて山を作ったという部分がコンテンツの中心にきてしまう.そうなってしまうと,せっかくユーザにやってもらったアクションがコンテンツにとって逆効果になってしまい,コンテンツの魅力が発揮されずに終わってしまいますよね.僕たちは身体的な経験を印象的に記憶します.なので,そこをコンテンツの中心に合わせてあげて,そのインタラクションが学んで欲しい内容に沿って展開するようにすることで,ユーザはコンテンツの中で実感的に学べるのではないでしょうか.

  • 子どもたちがコンテンツ内のアクションでどういう立ち位置なのかが不明瞭である
例えば,地層の変化について横からの巨大な圧力で断層が発生するとして,子どもたちにいきなり地層の模型を横から押してもらう.断層が発生するということは伝えられるでしょうが,では,地層のような巨大なものを横から押しているのは何でしょうか.子どもたちがアクションをする箇所はコンテンツの中でも重要度が高い部分だと思います.先ほどの山を粘土をこねて作るところも同じですが,因果関係の主体が不明瞭なまま,それを子どもたちにしてもらい説明を進めてしまうと,子どもたちに「よく分からない何か」が残ってしまいます.もちろんここでの圧力の原因はひとつではないでしょうし,地球規模の現象の因果関係は単純ではないでしょう.ですが多くの場合,よくある現象や有名な項目が何かあるはずです.それをモデル化することで,子どもたちがコンテンツの中でどのような因果関係の部分を触っているのかが明確になると思います.

もちろんここで例に挙げたものだけでなく,多くの企画案にこういった点が見られました.どの企画案も色々考えてきたものだとは思いますが,もっと練られる,もっとよくできると思います.


「モチベーション(コンテンツの目的・導入)」,「ゴール(コンテンツが完結した感・オチ)」,「登場人物(学習対象・学んで欲し い内容)」,「ユーザ」といったものがあって,それらを繋いでひとつのパッケージにする流れが「シナリオ」と僕らが言っているものではないでしょうか.























今年度は天候に恵まれず進行的にとてもタイトですが,木曜日の補講の時までにもう一度これらのことを各自・各グループで整理して,企画案としてしっかりと固めて欲しいと思います.

大変ですが,頑張っていきしょう.

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